半年ほど前に購入した「Amazon Echo Show 5」。商品画像をひと目見て「これだ!」となり、発売当日に割引なしの定価で購入したにも関わらず、今ではほぼ棚の上のオブジェと化している。
今回の記事では、私がAmazon Echoを使わなくなった理由や、スマートスピーカー全般の課題について、少し整理しようと思う。
Amazon Echoは「要求通りに動かない」
使わない理由を端的に言ってしまうと「要求した通りに動かない」これに尽きる。
例えば、Amazon Echoでアラームをかけていたときの朝の一コマ。
ピピピ~(アラームが鳴る音)
(画面にタッチしてアラームを止める)
(スヌーズモードになる)
アレクサ、スヌーズ止めて
すみません、よくわかりません
アレクサ、スヌーズ止めて
すみません、うまくいきませんでした
えー…アレクサ、アラーム止めて
登録されているアラームをキャンセルしました
(毎朝設定していたアラームそのものが消える)
なんでや…
そうして、アラーム設定を始めからやり直す、ということを何度か繰り返しているうちに、今では一切アラーム機能を使わなくなった。もともとは目覚まし時計の代わりとして買ったのに。
音声操作は確実性が低い
結局、現時点では画面操作と比べて、音声操作は確実性が低い。
画面操作なら100%「できる」ことでも、音声だと「できる」か「できない」か、予め分からない。これは、アレクサに限らず全てのスマートスピーカーにいえることだと思う。
ちなみに、Echo購入者には、Amazonから使い方ガイドが書かれたメールが毎週届くので、それを読むことで何が「できる」のか把握できる。
ただ、正直言ってこんなの覚えないし、読まない。そもそも使いたいフレーズがないというのもあるけど、本来、ユーザの要求を理解・学習するのはアレクサなのに、なぜかユーザ側が学習させられている気がして、滑稽に思えてしまう。
また、「できる」と思っていたことでも、声が正しく認識されないなど、環境要因で「できない」ことや、誤認されて別の操作をされてしまうこともある。
その点、画面操作なら視認性もあり、タッチする箇所を間違えなければ確実に実行できる。結果、不確実な音声操作よりも確実な画面操作を選ぶのは、自然のことだろう。
理想はアイアンマンのジャービス
では、もともと何を期待していたかというと、「人間と双方向の会話を通じて、最適解を実現してくれるAI」で、それに最も近いのはアイアンマンやアベンジャーズで登場する「ジャービス(JARVIS)」だと思う。
もちろん、本物のジャービスのように、主人(トニー・スターク)へのジョークや気の利いた言葉はいらない。必要なのは「会話できること」で、その中で人間の意図や要求を正確に汲み取る技術があればいい。
先程のアラームの例であれば、理想はこんな感じだろうか。
アレクサ、スヌーズ止めて
スヌーズとは何でしょうか
アラームを再度鳴らす機能だよ
もう鳴らさなくていいから
了解しました
アラーム設定はこのままでよろしいですか
うん、いいよ
了解しました
これならストレスなく目覚められそう。
今後Amazon Echoをどう活用していくか
アレクサだけでなく、他のスマートスピーカーもすぐにジャービスになれるとは思えない。画面操作と異なり、音声操作は言語も発音も言葉遣いも人それぞれ千差万別で、パターンが無限にある。
なので、ジャービスを期待して待つというよりは、今使える機能や、確実にできることを最大限活用する、という方向にシフトしたいと思う。
特に最近注目しているのはアレクサ対応の家電(通称「スマート家電」)。
現在Echoを寝室に置いているため、寝る前の照明やエアコン操作を短いフレーズで実現できたら便利だろうなと思う。今後、良さそうな商品があれば試しに買ってみたい。
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余談
先日、Amazon Echoに「人気の音楽かけて」と言ったら、3曲目くらいで「Alexa音頭」とかいうのを流してきて不覚にも笑ってしまった。
本当に人気なのか、これ。